大井昌弘(おおい まさひろ)
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻(博士(工学))。現在、国立研究開発法人防災科学技術研究所において、自然災害のハザード・リスク評価と災害情報の利活用に関する研究に従事。科学技術振興調整費「統合化地下構造データベースの構築(平成18~22年度)」において、ボーリングデータを含む地質地盤情報の公開を目的とした「ジオ・ステーション」の構築を担当。地盤工学会や日本地震工学会等の地質地盤情報に関する委員会の委員を務める。
【一言】地質地盤情報の円滑な流通は、防災・減災分野における研究やビジネスの進展に繋がるため、地質地盤情報が「国民共有の公的財産」として位置づけられるように本会の活動に貢献できればと思います。
大塚康範(おおつか やすのり)
一般社団法人日本応用地質学会名誉会員。東京大学工学系大学院博士課程(資源開発工学専攻)修了後、応用地質株式会社に入社。専門は、岩盤工学、トンネル、山地および津波防災。応用地質株式会社にて、トンネル、ダム、斜面に関わる調査、設計、施工管理に従事。本社技術本部にて関連分野の研究開発に従事後、研究開発を総括する技術研究所長を歴任。一般社団法人応用地質学会にて、研究企画委員長、副会長(平成24年度~平成27年度)を務める。その間、地質地盤情報に関する法整備推進協議会及び地質・地盤情報活用検討委員会に委員として参加。その後、学会顧問を務めた後、令和4年に名誉会員に推挙され、現在に至る。
【一言】地質コンサルタントとして地質地盤情報を提供する立場でおりましたが、学会活動を通じて自然災害の防災・減災に携わり、地質地盤情報の有効活用の重要性を実感しています。学会においては、地質地盤情報の有効活用の方向性を見出すべく尽力しているところです。
栗本史雄(くりもと ちかお)
大阪市立大学大学院で地質学を専攻後、地質調査所および産業技術総合研究所に勤務。専門は中古生界の地質で、丹波帯・秩父帯・四万十帯の地質図調査に従事。研究部門長・首席評価役を経て、平成28年3月に産業技術総合研究所を退職(名誉リサーチャー)。地質地盤情報協議会(産総研コンソーシアム)会長、地質地盤情報に関する法整備推進協議会地質・地盤情報活用検討委員会委員長、産業技術連携推進会議知的基盤部会地質地盤情報分科会長、日本学術会議連携会員、国土交通省地質・地盤情報等の整備・公開に係る検討会委員、レジリエンスジャパン推進協議会住宅地盤情報普及促進WG委員などを歴任。
【一言】地質地盤情報を集積・共有化し、有効活用して安全な社会を構築することは国の責務であり、それらの情報を利用することは国民の権利と考えます。地質地盤情報の活用と法整備に向けて活動を続けます。
桑原啓三(くわはら けいぞう)
(株)建設環境研究所技術顧問。広島大学理学部地学科卒業後建設省入省。建設省土木研究所地質化学部長、地質官などを歴任。主に斜面調査、ダム地質調査に従事。ボーリング調査の品質確保と記載の標準化を目的とした建設省技術調査室通達の「ボーリング柱状図作成要領(案)」(現JACIC様式)を作成。地質地盤情報に関する法整備推進協議会地質・地盤情報活用検討委員会法制度検討WG長として、(仮称)地質地盤情報活用推進法の枠組を取り纏める。
【一言】地質地盤情報の公開・共有化によってより適切な国土の管理やより安全・安心な社会を構築する一助となれればと思っています。
佐脇貴幸(さわき たかゆき)
名古屋大学大学院で岩石学を専攻後、地質調査所および産業技術総合研究所にて地熱資源や水溶性天然ガス研究に従事。地質地盤に関しては、地質地盤情報協議会(産総研コンソーシアム)、地質地盤情報に関する法整備推進協議会地質・地盤情報活用検討委員会の事務局および委員を務めてきた。
【一言】2006年から地質地盤情報に関わってきました。関わった当初は、地質地盤情報の利活用やその重要性の社会的認識は割合に早く広げられるのではないかと思っていましたが、その前段階の情報の整備が社会的にはまだ不十分であり、またその情報を適正に利用するための障壁を、研究を進める中でも痛感しました。本会の活動を通して、地質地盤情報の利活用、その社会的重要性の認識の向上を通して、安全・安心な社会の構築に貢献できればと思います。
藤堂博明(とうどう ひろあき)
米国ノースウェスタン大学土木工学科修士、基礎地盤コンサルタンツ(株)シンガポール支社長、海外事業部長を経て令和元年に退職。専門は地盤工学。興味の対象は地盤事故、地盤に関わる契約上の紛争など、地盤と人間活動の接点で生ずる地盤工学に関わる諸問題。地盤工学会会員として「都市地盤情報」「表層地盤情報データベース」「全国電子地盤図」などの研究委員会に所属した。
【一言】地盤情報の利活用には、信頼できる多くのデータと、それを適切に解釈して利活用のために橋渡しのできる人材が必要です。社会がそのように認知してくれることを願っています。
松浦一樹(まつうら かずき)
株式会社ダイヤコンサルタント顧問。高知大学文理学部理学専攻科修了後、株式会社ダイヤコンサルタントに入社。九州支社長、取締役ジオエンジニアリング事業本部長などを歴任。主に原子力発電所の地質・地盤調査、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する調査および全国の活断層調査に従事。日本地質学会、日本応用地質学会、日本活断層学会会員。日本地質学会代議員、同地質技術者教育委員会委員、同名誉会員推薦委員会委員、同関東支部幹事、日本応用地質学会代議員、土木学会原子力土木委員会委員、地盤工学会ISO国内委員、全国地質調査業協会連合会技術委員、エンジニアリング協会運営委員などを務める。
【一言】地質地盤情報に関する法整備推進協議会 地質・地盤情報活用検討委員会の利活用検討WGに日本地質学会として参加し、自然災害の防災・減災、宅地地盤の評価などに、地質・地盤情報の二次利用が非常に有効であることを実感しました。地質・地盤情報の利活用に向けて、その整備に少しでも貢献できればと思っています。
三木 茂(みき しげる)
大阪市立大学理学部前期博士課程地質学専攻修了後、地質コンサルタント会社に入社。土質地盤および岩盤の調査、物理探査、数値解析業務および研究開発に約35年間従事。博士(工学)。不連続性岩盤に関する解析、土木物理探査に関する解析、およびプログラム開発を得意とする。
【一言】地質・地盤情報は共有財産であり、その利活用は、自然災害の防災・減災に貢献すると実感しています。地質・地盤情報の利活用は、まだまだ新しい分野の技術であり、その発展の一助になればと思います。